EPSON

PC-286 model 0 (PC-286M0)

初代PC-286。 CPUクロックは前面のスイッチで10/8/6 MHzから選択できる。 ビデオ回路はPC-9801VX41などと同じく、マザーボードとは別ボードで実装されている。 このボードには、NEC μPD7220ADをそのまま搭載している。 5型ベイが4つある理由を考えたのだが、これはIBM PC AT (5170)とかに似せているのかな、と思っている。 5170ではうち2つはシャドーベイになっているが、5150ではフルハイト2つ、両方ともオープンだし。 また、拡張ボードも、PC-98シリーズのCバスに加え、ISAボードのような形状のボードを3つ刺せる。 ただし、コネクタはピンで、カードエッジではない (一般に特性はピンの方がマシ)。 結束バンドで固定されており、ちゃんと確認できていないが、時計用の電池が2次電池ではなくリチウム電池に見える。
EPSON PC-286 model 0 PC-286 背面 ディップスイッチ部 マザーボード ビデオ回路ボード
(注: 写真が一部歪んでいるように見えるのは、実際現物も歪んでいる)

面白い機能として、底面にあるFPU増設用のフタを開けると、ROMも交換できるようにソケットになっているというのがある。 ROMは4× TMM27256AD-15。 訴えられること前提でやっていたのだろうか。 まあこういうことは現代でもありますね。
PC-286 model 0 ROM交換用の穴

多分、キーボードはPC286KB2が対応するもので、このキーボードはCAPS/カナがラッチ式でLEDではない。 コネクタ部分はL字型に曲がっている。
EPSON PC286KB2 PC-286 Keybaord

PC-286L(PC-286L-STD-N, PC-286LSN)

PC-286Lなのに、搭載CPUは286ではなくV30。 クロックは背面スイッチで8 MHz/10 MHz から選択可能。 電源は外付けACアダプタを使う。 この機械は持ち運べるというだけでなく、電池を内蔵している (9.6 V 2000 mAh)。 電池は本体内部で、イチゴのパックのようなものの中に据え付けられていて、分解しないと交換できない。
EPSON PC-286L laptop computer EPSON PC-286L EPSON PC-286L EPSON PC-286L EPSON PC-286L

同系統のマシンであるNEC PC-9801Tよりは一回り小さい。 もっともPC-9801Tは電池は内蔵しておらず、CPUは386SX-20 MHz, カラーTFTのモデルもあるので性質はかなり異なる。 PC-98LT と比較すると、大きさ感はLT より一回り大きいが、PC-98シリーズとの互換性が高いのと、FDD が2つあるのは便利。

この個体は'88・7~12月期製と書いてある。 2010年6月現在動作するので、携帯用パソコンとしてはかなりすばらしい耐久性だと思う。 FDDも両方生きていて、Microsoft Works 2.5も当時のまま動作。 キーボード右上のDIPスイッチで画面を反転設定にできる。また、液晶部分は取り外すことができる。
EPSON PC-286L EPSON PC-286L

PC-286V

動かなかったのだが、分解して組み直したら動くようになった。
PC-9801VX, PC-286V and PC-386V EPSON PC-286V PCB

この世代のキーボードでPC286KBというのがある。 PC-286 model 0に対応すると思われるキーボードがPC286KB2なので、なぜか2が抜けてしまったことになる。 PC286KBはCAPS・カナがLEDで状態表示するようになった。 その他のレイアウト・ケーブルの形状はPC286KB2と同じで、vfキーはない。
EPSON PC286KB keyboard layout

PC-286VS

286-16MHzで、結構早い。EGCがないので、使える用途は限られるが・・・

EPSONのマシンは縦置きもできるように足がついているのがよいところ。
EPSON PC-286VS EPSON PC-286VS back EPSON PC-286VS mainboard (VIOV) EPSON PC-286VS CPU board (VCM2)

PC-286US

小型の286デスクトップ。 640KBメモリ, 2×3.5インチFDD, YM2203C内蔵で、PC-286UXとほとんど同じ。 286のクロックが10 MHzであることだけが違う。
EPSON PC-286US back of EPSON PC-286US

マザーボードもほぼ同じで、EPSON UEMA BOARD, UNIT Y17920100003, Y17920100101, T9630などとシルクされている。 ハンダ面の287ソケットとROMは、ケース裏の小さな蓋を開けることで挿抜できるようにするため。 実際に載っているCPUはAMD N80L286-10/S.
PCB on EPSON PC-286US pin side

この機種は大きさのわりに重くて、その理由は電源に巨大なトランスを積んでいるからだ。 C-64MO5などもトランスを使った電源アダプタが付属しているが、この時代のパソコンでスイッチモード電源でないのは割と珍しい (プリンタでは大きなトランスが載ってることは割とある)。
Power supply components on the EPSON PC-286US

この個体では、FDDが286UXと異なり、NEC製のFD1137C (P/N 134-500519-308-0)を使用していた。 FD1137Cは取り出しレバーの位置が特徴的。

PC-286UX

小型の286マシン。26K互換風の音源が付いている。 裏蓋を開けると287のスロットのようなものがあり、 287XLを入れて、それっぽいジャンパをずらしたら、三角関数の計算のループが 倍になった。FPUつけて三角関数がたった倍かぁ・・・

カレンダ時計が進まなくなっていたが、基板中央にあるバリコンVC1を捻った後で元の位置に 戻したら動くようになった。
EPSON PC-286UX back of EPSON PC-286UX inside PC-286UX chassis

PC-386V

i386DX搭載。 クロックは前面スイッチで5/10/20 MHzから選べる。 電源を入れてもディスプレイが同期しなかったが、バラして電池を切り離したら問題なく動いた。

個人的な経験の範囲では、NECのPC-98シリーズに比べEPSONのパソコンはFDDが故障しにくい感じがする。 そういうわけで、このパソコンにはEthernetカード: Allied Telesys SIC-98-ETを載せてフロッピー吸い出しバックアップ用に使っている。
EPSON PC-386V back of EPSON PC-386V EPSON PC-386V PCB Allied Telesys SIC-98ET

PC-386NOTE W-1A (PC-386NW1A)

バックライトのインバーターが動かなくなっている模様。最初は無事に動作していた。 ROMにMS-DOSが入っていて、DOSの起動ディスクを起動時にHELPキーを押すと出てくるメニューから作成可能。
EPSON PC-386NOTE W-1A (PC-386NW1A) lid closed side of PC-386NW1A back of PC-386NW1A

PRO-486

PC-x86 の命名規則に従っていないが、486DX/66MHzのPC-98互換機。 PC-98XAなどと似た仕様のハイレゾモードをサポートしている。 Rogueクローン日本語版のようなテキストベースのものならハイレゾモードで遊べるほか、Windows 3.1はハイレゾでも動作する (1120x750, 16色)。
EPSON PRO-486 PC-98 Compatible back of EPSON PRO-486 EPSON PRO-486 switches EPSON PRO-486 CPU board EPSON PRO-486 CPU board (2) EPSON PRO-486 Mainboard EPSON PRO-486 Memory board EPSON PRO-486 memory board (2) EPSON PRO-486 Graphics chipset

NECの機種と同じく、HELPキー長押しで電源ONすると環境設定メニューが出る。 ハイレゾモードでは、この環境設定メニューの文字も24ドットなのできれい。
HELP長押しして起動するメニューのハイレゾモードでの様子

Vividy TOWER VM513S

PC互換機。EPSONはサポートが良く、いまだにエプソン販売からBIOSのダウンロードができる(2013年1月)。 Pentium 200MHzに載せ替えてある。
EPSON Vividy TOWER VM513S EPSON Vividy TOWER VM513S backpanel