Sun Microsystems Starfire Ultra Enterprise 10000だと思うんだけど

これは某所で放置されていたSun Microsystems の並列機 Starfire の写真である。 Starfire は商用としてはUltra Enterprise 10000 または High Performance Computing 10000と呼ばれていた機種で、最大構成で64 CPU のUltraSPARC を搭載しuniform memory access (UMA)を実現しているSPARCでは最大級のシステムだ [1]。 Cray CS6400 の後継機である。

妙なのは、64 プロセッサを搭載しているこの機械はどう見てもUltra Enterprise 10000 なのにフロントパネルのラベルがUltra Enterprise 6000 となっていることだ。 元7号館関係者でこの辺の経緯を知ってる方へ: ページ最下部から連絡フォームに飛べるのでそちらから連絡ください。

前後はこんな感じ。どちら側も観音開きの扉がある。 側面は巨大な曲線的なデザインになっている。この部分必要あるのか?
Sun Microsystems Starfire (Ultra Enterprise 10000) Sun Microsystems Starfire (Ultra Enterprise 10000)Sun Microsystems Starfire (Ultra Enterprise 10000)

前後の両方の扉を開くと、下半分はそれぞれ8枚ずつsystem board が刺さっている箱が入っている。
Sun Microsystems Starfire (Ultra Enterprise 10000) door opened Sun Microsystems Starfire (Ultra Enterprise 10000) backdoor opened

System board はそれぞれに4 CPU が載っている。 System board の上に載っているCPU board 自体はUltra Enterprise 3000 と同じに形に見える。
Photo of Ultra Enterprise 10000 system board

ラック上半分はガラガラ。 ちょっといいRAID 箱などをラックマウントで固定しておくなどできそうだが、ご覧の通り下半分のsystem board が刺さる部分は風を上下に動かしたい感じなので、あまり詰め込みすぎることは避けた方が良さそう。
empty part of the Ultra Enterprise  10000 rack

これが問題のロゴ。 Ultra Enterprise 10000 が正しいと思うのだが、なぜか6000 と書いてあってこの謎がよく分からなくて困っている。 誰かがいたずらで交換したとかかな?
Ultra Enterprise 6000

参考文献

  1. Charlesworth, A., Phelps, A., Williams, R., and Gilbert, G.: Gigaplane-XB: Extending the ultra enterprise family. In Proceedings of the Symposium on High Performance Interconnects. pp. 97-112. 1997, August.