NEC μPD72120R

NECのグラフィックチップでは、PC-9801 で使われているμPD7220 が有名 [computer.org]だ。 このページで紹介するチップは、そのμPD7220の後継のμPD72120 だ。

NEC μPD72120R chip
NEC μPD72120R

写真のチップは大きめの測定器から取り外したものだが、μPD72120 シリーズとしては、有名どころだとNEC PC-H98シリーズとか、Data General のMC88000系のUnixワークステーションであるAviion 300 シリーズのモノクロフレームバッファで使われていた。 μPD72120のパッケージは84ピンPLCC, 94ピンQFP, または写真にある132ピンPGAだ。 型番μPD72120R末尾のRはPGA パッケージを表している。 PGA は少なくともデータブックでは珍しく、1988 年のデータブックに掲載されている [1] のを除きその前にも後にも情報がない。

pins on the NEC μPD72120R
132-pin PGA (実際は133ピンある)

機能面では、μPD72120は先代のμPD7220 とは大きく異なっていて、同じようなプリミティブは描画できるものの、例えばキャラクタモードという概念はないし、レジスタ構成やコマンドも単純には従来のコードを使い回せるようにはできていない。 μPD72120の主な機能は、

となっていて、性能面を除けば、コピー機能を使って拡大・縮小・回転ありのスプライトのようなことをしたり、3D グラフィックを描画するのにだって使えそうな機能だってある。同じような時期のグラフィックチップと比較すると、TI TMS340 のようにプログラマブルではないが、IBM XGA-2 と比べてアフィン変換ができる点は高機能と位置づけるのが適切だろうか。

参考文献

  1. Memory products data book 1989. 1988. NEC Electronics Inc. Stock No. 600100. Document No. UIS-UP60000.