QNAP TS-409 ProにDebian GNU/Linux 6.0 (squeeze)を入れる

QNAPの環境はNASとしては素晴らしいものだと思います。ただ、私はやはりベンチマークなどを いろいろ動かしたい側の人間なので、Debianをインストールすることにしました。

Debianのインストール方法はMartin MichlmayrのWebサイトに記載されています。 私は以前Lenny(5.0)をインストールしていて、そこからSqueezeにアップデートしました。 Lennyを使っている時に、公安がサーバーを押収していっても大丈夫なように、データ用のパーティションを LUKSを使って暗号化していました。それをSqueezeにアップデートすると、 アップデート中に「initramfsが大きすぎる」と文句を言われるようになります。 そこですかさず、

chmod 000 /usr/share/initramfs-tools/hooks/crypt*

とすれば、暗号化関連のモジュールがinitramfsに入らなくなるのでOKです。 起動用のパーティションを暗号化しているとこれではダメですが、TS-409はシリアルコンソールが つなぎにくいので、そういう使い方をされていることは少ないかと思います。

というわけで、TS-409は現在Debianマシンとして稼働中です。

Wheezy (Debian 7)アップデート編

2013-Nov-08. Wheezy (Debian 7)がリリースされてから随分経ったのでアップデートした。 公式のアップグレード手法は

apt-get upgrade

の後で

apt-get dist-upgrade

とのことなので、apt-get upgradeしたところ、またもやinitramfsの容量が大きすぎる、と文句を言われた。 /usr/share/initramfs-tools/hooks/crypt*だけでなく、keymap, qcontrol, dmsetupchmod 000したところとりあえず通過できた。

dist-upgradeしたところ、/usr/share/initramfs-tools/hooks/の中のファイルのパーミッションはqcontrolを除いて755に戻っていたが、新しいバージョンはinitramfs-toolsが賢くなったのか、容量で問題を言うことはなかった。

Jessie (Debian 8)アップデート編

2015-Aug-09. Jessieが出てから結構経って、安定してきたはずなので、TS-409 Proもアップデートすることにした。 TS-409 Proは運良くDebianでサポートされ続けているので、

apt-get upgrade
apt-get dist-upgrade

だけで基本的にはOK. 私の構成だと(例によって)initramfsが大きすぎると文句を言われるので、/usr/share/initramfs-tools/conf-hooks.dのファイルをすべて消し、/etc/initramfs-tools/initramfs.confで、

MODULES=dep
COMPRESS=xz

の2行を書き換えて、apt-get -f installすることで無事動作している。 一連の操作がうまくいくまで再起動してはいけないので要注意!
Jessieの起動メッセージ