PC-9821As2のコンデンサ大量死事件

NEC PC-9821As2(i486SX/33, PODP5V/83をつけて使用)のコンデンサが大量死 しているのが発見された。

スピーカーからノイズが酷く、カレンダ時計がROM-BASICでもセットできず、 MS-DOSのTIMEコマンドを実行すると時刻を聞かれる前に暴走するという 不思議現象が起こっていた。逆にいうと目立った不具合はその程度。

発見された段階で2009年、発売からかなりの日時が経っているので仕方ないという 気もする。

結局コンデンサが悪いのかバッテリを替えたから治ったのかは不明。

マザーボードの上の黒いコンデンサ一覧

ロジックボード
表中+はコンデンサ破損あり、-は破損なしです。部品番号はロジックボード上の番号で、 一応大体の場所が縦-横といった感じでわかるようになってます。

シルク容量(μF)耐圧(V)±
1P11016-
1M64.750-
1B13325-
1A24.725+
2P51510+
2L11.550+
2H11510+
2D51510-
2A31016-
2A14716-
3D14.716-
3C44716+
3C34716+
3A14.716-
4D11510-
4A44.725-
4A23325-
5D34716+
5C64716+
5A54.725+
6E14716-
6C34716+
6C14.725-
6B14.725-
6A74.725-
6A84.725-
7M14.716-
7L24.716-
7D84716-
7C54716+
7C14.725-
7B54.725-
7B64716-
7B24.725+
7A14.725-
8A31016-
8A24.716-
9L11510-
10C11510+
10A11025+
11P11510+
11B11025-
14N11016-
14H14.716-
15H14.716-
15H21510+
15B41510+
15A22225+
15A34.750-
16M11016-
16B42225+
16B24.715-
16A14.750-

修理作業

明らかに液洩れしているコンデンサを交換

上の表で+になっているコンデンサを交換。この段階でスピーカーからのノイズは消える。 一方、BEEPはステレオで聞こえるが内蔵86音源は左チャネルしか聞こえない状態に。

破裂しているのと同種のコンデンサを交換

上の表のコンデンサで-になっているものも交換した。症状改善せず。

86音源関連と思われる緑色のコンデンサを交換

試しに47μF-25V×6, 100μF-25V×2を交換。ついでなのでバックアップ電池VL2330も交換。 VL2330は秋葉原の鈴商で¥450-で売っていた (2009-10-11)。適当な熱収縮チューブの中にいれておく。

この段階でも86音源が左チャネルしか聞こえないのは改善せず。 諦めつつしばらく充電のつもりで放置しておいて、気づいたら左/右ともに問題なく音が出るように なっていた。バックアップ電池が充電されていないと86音源が誤動作する?

電源が故障 (2012-10-05)

電源の調子が悪くなってきた。最近、電源を入れるとON-OFFを短い周期で何回か繰り返し、 一度電源を切ってもう一度電源を入れると電源がONになる、というような大変怪しい動きをするようになった。 仕方ないので電源ユニット(TOKIN PU729)をあけて、基板を目視で確認した。
TOKIN PU729 in PC-9821As2
比較的基板がさっぱりした電源で、図中の赤丸でかこった電解コンデンサ(C9)の足から青い液体が出ていた。 ケミコンっぽいロゴが描いてあるが、本物か不明。35V 22μFのものだ。

で、これを交換したら以前と同じように動くようになった。総工費10円=コンデンサ代。 数々の宇宙を救ったり難事件を解決したりしてきたマシンなので(ゲームの中で)、動くように戻ってよかった。

References

以下のWebサイトを参考にしました。

  1. 電解コンデンサの液漏れ
  2. マザーボード上の4級塩電解コンデンサの交換
  3. V VL2330バッテリー - blog.fab51