ごみ捨て場に落ちていたPC-9801RA21(386 20MHz, コプロ付き)の電源を修理した。 また、ディスプレイがないので、一部のVGAディスプレイで映るような変換アダプタを作製した。
拾ってきてとりあえず火を入れてみますが「ピポッ」音がしない。 しかも電源LEDもつかない。 ハズレかな...と思いつつとりあえずケースを開けたものの、目立つ外傷(コンデンサ破裂等)が見当たらないので、電源の故障を疑うことに。
Webを検索すると、 PU463 SANKEN ELECTRIC [ucatv.ne.jp] というページを発見。 今回拾ったRAに入っている電源もまさにこれだ。 電源を開けて、このページに書いてあるコンデンサを確認した。埃のため多少見づらかったが、
の一連の小さな電解コンデンサがすべてダメになっていた(破裂はしていないが、液体が足に垂れていた)。 これらを交換したところ見事電源は入るように。
PC-9801DAを手に入れたら、こちらも同様の不具合が出ていた。 上記5コンデンサの交換でこちらも直った。
さて、どうやら電源は入って動作はしているようですが、ディスプレイがない。
ちなみにここまでの動作確認はディスプレイ無しでROM-BASICに入り、BEEPとFORループを回すことで行った
(初期98にROM-BASICがあるからできる技だ。
最初にHow many files(0-15)?
と聞かれるので、一回リターンキーを押してからでないとプログラムを入力できない)。
PC-9801のディスプレイは水平同期24.5kHzなので、普通のVGA用のディスプレイに単純に信号を入れても映らないはずだ。 が、試しにやってみることに。 変換アダプタはD-Subのコネクタをハンダ付けして作った。 結線は以下の通り:
DA15(PC-98) | - | DE15HD(VGA) |
---|---|---|
1 | - | 1 |
2 | - | 6 |
3 | - | 2 |
4 | - | 7 |
5 | - | 3 |
6 | - | 8 |
8 | - | 5 |
12 | - | 10 |
14 | - | 13 |
15 | - | 14 |
PC-98側の1,2 3,4 5,6ピンはそれぞれ映像の信号なので、これらにつなぐ線として、 より線を使った。 おまじないみたいなものだが。
このPC-98-VGAディスプレイアダプタを使って、家にある液晶ディスプレイにつないだ結果が以下の通り。
EIZOのディスプレイはPC-9821Ra40のVGA出力からは正常に映像を受信しますが、24kHz系のPC-9801からは(同じ解像度でも)受け入れないようだ。 一方、HITACHIと書いてあるジャンク液晶はうまく表示してくれた。 単に警告を表示する機能がないだけかもしれないが。
というわけで今度はディスプレイを見ながらROM-BASICに入って、簡単なプログラムを動かした:
見事3色ともに動いていることが確認できた。 色ズレ等はありません。 今後のために、どのディスプレイがPC-9801で動いて、どれが動かないのかのデータベースが欲しいところ。